２０１８年　抱負に改えて

あけましておめでとうございます。
写真は、今年の年賀状に使わせていただいたお茶室です。
私たちにとって、はじめてとなる数寄屋建築への挑戦でした。
表面の仕上げだけでなく、その下地にいたるまで伝統的素材と工法で
つくらせていただくことができました。
おかげで、一言で「伝統的」と呼ばれるもの、その理に叶った、
完成されたメカニズムを身を持って学ぶことができたと思っています。
同時に、私たちのここまでの愚直な仕事の積み上げ無くしては絶対に辿り着く
ことのできなかった世界であることを実感として得ることができました。
感謝以外の言葉が見つかりません。
戌の年に予定されている仕事を机上に並べて眺めてみると
規模の大きい仕事よりは、小さい仕事。
新築よりは、改装・増築が多いことに気づきます。
日頃、町並みを眺めつつ、増えゆく空き家が気にかかり、
田畑が新たに宅地として造成されることに不安を覚えていたため、
このことはとてもありがたく、少しでも町並みの修景に一つの点からでも助力
できたらと願っています。
与えられる一つ一つの仕事が、私たちのテーマとして常に新しい方向性への
探求という形で現れることをとてもうれしく思っています。
今年もチーム一同、全身で建築に向かいます。
引き続き、よろしくお願い致します。

設計・六車誠二