2021-01-10
謹賀新年
現代でこそ伝統構法で建てる家は希少であるが、昔はそれが当たり前だった。
裏山で取れた木や竹や土を使い家を建てやがて朽ちてまた土に戻る。自然のサイクルに先人達は気付き調和していた。日本は自然豊かな国で、その自然素材を上手く合理的に活用していた。そうするしかなかったのかもしれないが、現代ではエコで無駄のないように思える。
主に壁に塗られる土は多量の水分を含んだ状態で塗られ、乾いては塗り、乾いては塗りを繰り返し分厚い構造体となる。乾いた状態を仕上がりとし、多量の水分を含むことができる土は優れた調湿効果を発揮できると言うこと。壁内が土で充填されると防音、断熱材となる。
日本には四季があり湿気の多い梅雨や乾燥する冬がある。その中で育った木や竹や土をその土地で使うのが理にかなっており、また自然素材同士は相性が良い。
伝統構法にかかせない土。土を扱う左官職人は伝統構法になくてはならない職種だ。土壁と言っても仕上がりや様式は様々。
現在六車工務店では次の現場の墨付け刻みが始まりました。久しぶりの土壁の家。木と土の融合。大工と左官の腕の見せ所。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
大工・長江
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