2022-12-12
木製建具
毎年のごとく慌しい年末を送っております。
さて木製建具ですが、玄関の扉について話そうと思います。私が修行を始めた頃の玄関扉は天然杉の一枚板を使った扉をちょくちょく作っていました。作り始めたきっかけは、さらに5年程遡った35年くらい前だと思います。
どんな扉にしようかと悩んでいた戸塚氏と親方は、「仮にこの板を入れとこうか!」ってくらいの軽い感じだったと聞いています。それがすこぶる建築にあい、しばらく天然杉の一枚板の扉を使っていました。ただ一枚板の建具は板の反りや減りとの戦いの日々でもありました。試行錯誤を繰り返し、色んな対策をしたり、改良を続けてきました。最後に杉の一枚板を扉として使ったのは2017年に担当したお茶室の勝手口の扉です。実は今現在進行している現場はその茶室の隣にあります。大きな問題も起こる事なく、間もなく6年が経とうとしています。現在の写真は建物を養生しており撮影出来ませんが、風格のある感じとなっております。
写真は6年前の建築中に撮った写真のためドアノブもついていない状態ですが、当時苦労した格子に組んだ壁下地を見てもらいたくてこの写真を使いました。
今年もあと僅か、怪我をしないように年末まで駆け抜けます!
大工・六車俊介
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