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2021-10-23

思いやり

いつのまにか、風がひんやりと、太陽の光が恋しい季節となりました。

身体に染みついた感覚を頼りに手を動かす。
大工さんの手を見ていると、力強さの中に不思議と安心感を感じます。
組み上がるとき、そしてその先を見据えているから。

数年後、数十年後の木の状態は誰も知ることはできません。
それでも、目の前にある木を読んで、最大限の配慮をするのです。

小さなひとつの建てもの。
そこに住み着くひとを、家族を、護り続けるための思いやりなのだと思います。

デスクに向かって図面をかくとき、木の状態はみえません。
それでも大工さんの手の動き、木の動きを想像します。

図面には記すことができないけれど、伝える方法があるはず。

目に見えない先をどれだけ思いやれるか、その気持ちを大切にしたいです。

設計・生川

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