2020-11-30
木に携わる者
建築で木に携わる者といえば、
木を育てる人(林業家)、
木を製材する人(製材所)、
木を乾燥管理して販売する人(材木屋)、
木を使って家を建てる人(大工)と繋がります。
昔こんな話を聞いた事があります。キコリは製品になった木を見ても樹種がわからない。大工は山に立っている木を見ても樹種がわからない。
まあ大袈裟だけど、そんな状況で木造住宅を作るのではなく、もっと木を知って木造住宅を作ろうという事で、『建築家山へ、林業家街へ』という対談が随分昔だったがありました。建築家は山の木の事をもっと知って設計をし、林業家は自分の育ててきた木をもっと知って貰う!的な感じです。
『木の家に住むことを勉強する本』という名の本もありました。
まあそんなに堅苦しく考える事もありませんが、ただ木の家作りは、今の工業製品の家と違って、携わる人が真っ当な仕事をする事で、必然的に時間が掛かるのは事実です。その時間が問題で木の家が減っているのも事実です。
結果、山が荒廃し、製材所や材木屋が元気がなくなり、木の知識や技術を持った職人が、大工が減ってきています。でも木の家を望む人、木が大好きな大工も、今はまだまだ沢山いるのも事実です。
木の知識や技術を絶やさないために、僕はこれからも真っ当な仕事を続けていきたい!
大工 : 六車俊介
写真は木に携わる1番バッターの林業家が、真面目な仕事を長年続けてきたからこそ出来上がる、杉の木の断面です。美しくきめ細やかで均一な年輪。植樹されてからずっと山の手入れをし、枝打ちをし、おじいちゃんが植えた木を、お父さんが育て、孫が伐採し出荷し、また新しく植樹する。代々、真っ当な仕事を続けてきたからこそ出来る美しい木です
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