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2020-03-10

初めての杣始め

皆さんは“杣始め(ソマハジメ)”という言葉をご存知でしょうか?聞き馴染みはないでしょう。簡単にいうと山の神様への挨拶と工事の安全祈願などをする祭事です。
私たち住まう建築には古来より“木”が使われています。その木は、元は山々に生える立木です。立木から建築は始まるのです。
今回、お施主様のご希望と、たくさんのご縁のおかげで、神主の方を遠方より招き、関係者一同で杣始め行うことができました。皆、一様に気が引き締まり、杣の立木は一層凛とし、ほんの数分の祭事で、私たちがいた山の北側の雰囲気が変わったのです。思わず手を合わせたくなるような、そのような感じに、、、
自然のものを使う上で、自然に対して敬意を払う。一見当たり前のようなことですが、そういったことが希薄になっている現代において、なぜ昔の人たちがこういったことをしていたのか、また、する必要があったのか、体の奥の感覚的なところに問われている。そんな心地がしました。
そして、その立木たちは1年ほどかけ、伐採、製材、乾燥がなされ、私たちの元へ来ます。大工の手により墨付け刻みが始まり、建築となって行くのです。

設計・飯田耕平

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