toggle
2017-07-10

本質的(?)なカタチ

前回、木工家・山地裕之さんから「山六商店」立上げの発表がありました。
山地さんとボクは、旧知ですが、新しくことをはじめる訳だからテーマが必要。
「本質的な家具を目指そう!」と、ふたり。「ところで本質って…何?」
世に多く存在するデザインバリエーションが生まれる1つ前のカタチ。
シンプルという言葉で表現するにはあまりにも簡単すぎる。
自然からの素材に最少限の手を加えて用に叶うような・・・
素材と形の原理的関係、例えば、技術としての仕口や継手の発見のような・・・
1枚のスケッチを山地さんに手渡す、 その後、山地さんから見せられたのが今回の写真。
「前々から気になっていて、スケッチをみた瞬間に思い出した」と、山地さん。
二股に分かれた枝を2つに割って脚にして座板を取付けた(だけの)ベンチ。
山六ベンチの素形だ。美しいと感じる。
人間が依存している自然(周辺の環境や地球の状態を含め…)を抜きにしては、 作りたくない。
そこを抜きにしてデザインを考えても意味がない。つまんない。
子どもが自然の中で何かを発見して夢中になるようなものを作ろう。
人間と自然がより近いところでつながれるようなものを。

設計・六車誠二

タグ:
関連記事