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2017-06-20

茶室

先日、腰掛待合の左官壁が塗り終わりました。
外周部は、赤土に油を練り込み、面が丸く反ったコテで仕上げた、ひきずり仕上げ。
試作では、下塗りとの相性が悪く、割れが入り再度試作。考えると、各職人が試作を繰り返した現場でした。
材と材が接する部分形状(仕口)、材の断面寸法、壁下地の貫、竹小舞、軒の高さ、天井のうづくり仕上げ、銅の一文字葺の寸法など。
試作を作っては吟味し、変更を繰り返し、最良の道を探し、今に至っている。
もちろん、お施主様の御理解があってこそ出来た事なので、感謝の気持ちでいっぱいです。
そんな小さな一歩を繰り返し、でも確実に前進している現場に、私は愛着を感じずにはいられません。
来月からは庭工事が始まります。庭が建築を引き立て、建築が庭に溶込み、益々、愛おしい現場になるだろうと胸が高鳴ります。

大工・六車俊介

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