toggle
2016-07-20

permissible error 0.5 mm / 建前in名古屋

今回のプロジェクトは、
まず、奈良・吉野の杉を瀬戸内・香川の六車工務店に運ぶ、
そこで墨付け+刻みを行い、
加工を施された全パーツを名古屋へ送り、組み立てる・・・というかたち。
建前までは六車工務店、建前後、完成までは名古屋の柘植工務店が担当する。
柘植工務店の柘植健太郎くんは、六車工務店で修行をし、
今は故郷である名古屋を拠点に父親が起こした工務店を継ぐ若者。
信頼できる仲間が全国にいるので、香川からの距離のことは、
もうそれほど気にしなくてもいいのかもしれない・・・と、ふと思う。
それにしてもこの精度・・・
いつものことなのですっかり当たり前のように思っていたが、
あらためて・・・許容誤差0.5㎜の六車工務店の建前に見入ってしまう。
柱・梁の各パーツが吸い付くようにピッタリとくっつき一体となっていく。
これには寸法の正確さはもとより、湿度により日々刻々と変形を繰り返す
木の素性を完全に捉える思考と経験が必要なのである。
デジタルとアナログが融合したような丁寧な仕事が求められる。
目下、機械での加工において、
この人の手がつくる精度を超えることは難しいだろう。

写真は、建前のシーン(2016年7月31日撮影)
吉野杉の特徴でもあるサーモンピンクの木肌が艶やかに美しい。

私たち合言葉は、「オーガニックマテリアルをハンドメイドで!」だ。

設計・六車誠二

タグ: , ,
関連記事