2016-02-28
手書きということ
先日、所長六車から「採算度外視での提案なのだが、、、」という前置きで、図面を手書きでやってみないかという提言を頂く。一見すると「この時代に何で?」と思われるかもしれないが、「この時代だからこそ」の話でもあるように思う。今はCAD全盛の時代だけれど、学生時分は丁度入れ替わりの時代で、当時からその功罪については議論があるわけで、「それは使い方の問題だ」というのが、現時点での僕の解釈です。(当時はCADを使えることがやたらかっこよく見えたものです。)
デジタルの気軽さは、ものを作る重さをも軽くするし、差はあることはあるのだけれど、その画一化された線には魂や思いやプロセスが伝わりにくい。雑に言ってしまうと手書きはその逆。つまり手書きのその線にはその人そのものが見えているとも言える気がします。
デジタルで複製したり正確に描く機能、アナログで思いや意図を伝える役割など、要領や思考方法などを含めて、ここで改めて手書きをやることで得られるものは大きいと、僕自身感じています。
設計・上杉康介
※住宅建築4月号に『PA-1』を掲載して頂きました。只今、店頭にて発売中です。
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