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2016-01-15

明けましておめでとうございます。

年が明けてから、2週間が過ぎました。私は、今月末にある大工技能試験の勉強真っ最中です。試験の内容は、柱建て四方転びの踏台原寸図作成、木ごしらえ、墨付け及び加工、組み立てです。試験では、電動ドリルでの穴あけ以外、電動工具を、使用する事が出来ません。よって、全ての材料を鉋で規格の寸法、形に仕上げ、墨さしでの墨付け、手道具での刻み、組み立てとなります。現在では、寸法を入力すれば、その寸法の材料ができますし、墨付けもコンピュータ入力が多くなりました。また、刻みでは電動工具などで正確かつ様々な角度、深さで刻むことができます。実際、やってみると墨付け、木ごしらえ、刻み全ての工程で、手道具しかない時代の大工さん達の技術、知識を肌で感じています。その中でも規矩術は大工専用の数学ともいうべきもので、転んだ材料の勾配や長さ、その材料に対する仕口に至るまで、全て規矩術で出す事ができます。各地に存在する古建築は、規矩術が使われており、大工として学ぶ必要があると思います。
試験まで残り2週間です。今年の良いスタートが出来るよう、頑張ります。
写真は柱建て四方転びで建てている鐘楼です。

大工・ 中矢駿佑

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